バラと藤とかすみ草

こじらせるだけこじらせたヲタク女がただ気まぐれに書きなぐるだけ。だいたいR18です。ご連絡はTwitter:@sawa_camelliaへ。

小説

アメフリバナを君に Ⅳ

まだ半分以上残っているタバコを握りしめて,次々に変わっていく景色を眺める。長い長い,彼女の冒険は終わりを告げた。 彼の予想通り,チェックアウトはギリギリだった。朝食もギリギリの時間に済ませた。仕事でもないのに,慌ただしい朝だった。 「最後に…

【R-18】アメフリバナを君に Ⅲ

【ほとんどありません+大したことはありませんが,ごく一部18歳以上を対象とする表現があります。閲覧にはご注意ください。また,18歳未満の閲覧はお控えください】 この夜を越えれば,私は開放される。 それだけが私に残されたたった一つの希望だった。交…

【閲覧注意】アメフリバナを君に Ⅱ

【道徳的・倫理的に望ましくない表現が含まれます。自己責任でお読みください。】 「鳥かごから出してやる」絶対に,だめ。私は,彼の言う「鳥かご」に囚われているべきなのだ。 「一日だけ,彼氏を忘れて,俺と付き合ってほしい」 こんなこと,あってはいけ…

アメフリバナを君にⅠ

たしかにそれは,私の住んでいる田舎よりもきらびやかな,都会の夜景だった。 彼と出会ったのはちょっとしたイベントで,特に何があったわけでもなかった。たまたま同じテーブルでご飯を食べて,「どう,美味しい?」「うん,美味い」「よかったね」という会…